鉄道模型の塗装に欠かせないプライマーの役割

鉄道模型の作成を行う上で、仕上げとなる塗装は見栄えを左右する大切な作業工程です。この塗装工程では準備に8割と言われることも多いように、着色までの段階、下地の処理によって結果が変わってきます。せっかくの模型や費用を無駄にしないためには、下地処理の一環としてプライマーの塗布は重要な作業です。

今回は失敗しないためのプライマーの活用について、見ていくことにしましょう。

そもそもプライマーって何?

プライマーとは塗装の対象物に下塗りとして使用する塗料の一種です。これを塗布しておくことで、カラーリングのための塗料のノリを良くすることが可能となります。つまり、模型と着色塗料の中間にあって、両者の接着度を高めている存在と考えて良いでしょう。

ホームセンターやネットショップで気軽に入手でき、スプレー缶でもエアブラシでも利用可能です。価格的にもそんなに負担にはなりませんので、塗装の際には取り入れていくのがおすすめのアイテムです。どんなに頑張って模型を組み上げても、塗装段階でプライマーを使わないときれいに仕上がらないリスクが高まってきます。

実際に、塗装がうまく行かなかった時にはプライマーを未使用だったり、選び方・使い方が間違っていたりするケースも少なくはありません。塗装の際にはプライマーを如何に使いこなすかが、仕上がりを大きく左右するわけです。

プライマーを使用しなかった場合のありがちな症状

プライマーを使わなかった場合には、着色塗料が素材に定着せず、剥離してくるのはありふれた症状です。塗布した時には大丈夫でも、乾燥工程を経ると、塗装被膜が浮き上がって水ぶくれのようになったり、ポロポロと剥がれ落ちて素材がむき出しになったりします。

特に、金属の場合に、このようなトラブルが生じやすいですが、樹脂製品でも安心とは言えません。素材や下地のコンディションによっては上手く塗料がのらず、思わしくない結果になることは多いです。また、一定の素材では塗料自体を弾いてしまい、最初から被膜を形成できないケースもしばしばあります。

他には、クラック・亀裂の発生もよく見られる症状となります。このようなトラブルが生じた時には、塗料を変更していくのも選択肢としては考えられますが、これでは希望するアイテムを使えないケースも増えてくるでしょう。

したがって、プライマーを活用していくことで、塗装の幅も広がると言うことができます。

プライマーの選び方

現在は沢山の種類のプライマーが発売されていますが、それぞれに長所短所があるので、注意しながら選んでいく必要があります。選び方を失敗するとプライマー自体が剥離するなど、上塗りの着色塗料に悪影響が及ぶことも無くはありません。

塗り直しのことを考えてもチェックしておきたいポイントがあるので、これも押さえておきましょう。まず、模型の素材にあわせて選んでいくことが大切です。プライマーと言えど万能ではなくて、金属には対応があるものの、樹脂製品には使えないと言うように、それぞれの製品に特徴があります。

特に、鉄道模型が真鍮やABS製なら、それぞれに対応すると明記されているかどうかは気をつけましょう。これらの素材は鉄道模型に使われるケースは多々ありますが、塗装面ではやや難があり、プライマーを選ぶ際には注意を要する素材です。

一般的に「メタル用」や「樹脂用」として販売されていても、これらの素材に関してはあまり適していないアイテムも見られます。次に、プライマー選びでは上塗りの塗料との相性が大きな問題で、これは注意が欠かせないポイントです。

着色用の塗料にはラッカーやアクリル系の他に、水性・油性塗料が存在しています。プライマーは種類によって、上塗りに使える塗料が変わってきますので、例えばラッカーで仕上げをしたい時には、これに対応がある製品を選ばないとなりません。

対応していない塗料を使うと、剥離するなどして思わしい結果にならない可能性が高いです。再塗装を検討中の場合には、剥離剤とプライマーの相性も確認したほうが良いでしょう。鉄道模型の塗装に剥がれが生じたりした場合には、再塗装を行うケースは多いです。

このような時にはIPAなどの剥離剤を用いると、簡単に塗料を落とすことができますが、これとプライマーには相性があります。プライマーに関してネットなどを使って調べると、IPAを使っても大丈夫かどうかなどの情報が出てきますので、参考にしてみるのがおすすめです。

エッチングプライマーって何?

ホームセンターなどで製品を見ていくと、エッチングプライマーと言う種類があるのが目につくかも知れません。これは何かと言うと、金属などの素材表面に化学反応を起こして、プライマーの定着性を高めるように設計されているプライマーとなります。

一般的には特殊な部類の製品なのですが、鉄道模型の世界では比較的良く用いられているようです。

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プライマーの色を選ぶ

プライマーは下塗り用の塗料ですから、これに色がついていたとしても、その上から着色塗装すると関係がなくなるように感じるかも知れません。しかし、実際には着色塗料はある程度は透けて見えますので、下地の色によって仕上がりは左右されてきます。

特に、問題となるのが下地色の明度です。例えば、真っ黒なプライマーを選んでしまうと、赤や黄色で上塗りをした際、どす黒い色調に仕上がってしまうことがあります。逆に真っ白な下地でしたら、明るくなりすぎて深みが感じられない色合いになるおそれが強いです。

上塗りの色が黒や白でしたら余り透けてこないのですが、赤・黄・青などは割と下地の影響が出るので、プライマーもグレー系を選ぶなどの工夫が必要となります。


効果的な使用方法

プライマーは上塗り塗料の定着性を高めるアイテムですが、どんな場合でもこれを使いさえすれば上手く行くと言うわけではありません。塗装を成功させるには、上手に活用していくことが大切です。まず、プライマーを使用する前段階において、下地の処理と調整は欠かせません。

金属やABS樹脂などの塗料がのりにくい素材は特に、油分やゴミが付着しているとプライマー塗布の段階でトラブルが生じてきます。これらはアルコールで除去しても良いのですが、台所用洗剤で洗ってしまう方も多いです。

金属部品については酸化皮膜を形成したり、錆びてしまったりすることもありますが、これらは塗料のノリを悪くするので、鉄道模型においては「酸洗い」を行う方が少なくありません。この工程を経ることで金属表面を整え、プライマーの定着性を高めることが可能です。

「酸洗い」と言うと何だか特殊な作業のように思えますが、トイレ用の酸性洗剤を使うような簡単な方法も行われています。他には、クレンザーで磨き上げる方法も、利用されるケースが増えてきました。このような下地処理を入念に行ってから、プライマーを実際に塗布していきます。

なお、最初から厚塗りすると失敗しやすいので気をつけましょう。薄く塗って乾燥させる、と言う工程を繰り返して、重ね塗りしていくと綺麗に仕上がりやすいです。

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